重い障害のある人の「働きたい」を実現するためには、多様な就業機会を確保し促進していくことが肝要である。その際、わが国における多様な就業機会の確保と促進への鍵は、伝統的な福祉的就労の発展にあるが、従来の就労支援の実践についての考え方では限界があり、さらなる発展を見込むことは難しい。そこで本書では、とりわけ就労継続支援A型に焦点を当て、その実践についての考え方(「実践モデルの基礎理論」)を、プログラム形成評価の方法論を用いて実証的データに基づき検討し提示した。本書は、障害者就労支援に携わる実践家、研究者、その他すべての関係者の認識の変革を狙って執筆された研究書である。